明日の君へ

別居生活の記録

48日目

今日も心の重荷を解くために言葉を紡ぐことにする。


新居の装備は概ね整った。

簡単な食事の支度も可能だし、洗濯物も容易になり衣食に不便を感じることもない。


資金面でも来月からは少し収入が増える見込みで、さらに言えば7月以降は収支はほぼ以前と変わらないレベルとなるだろう。


しかし一体何を目指して生きていけばいいのかという漠然とした不安は拭えない。いつも虚無感が心を占めている。最も単純な言葉で言えば、つまり死ぬために生きている。


充足感と共に生きられている人は幸いである。何故ならば虚無と共に生きる苦しさを味わうことがないのだから。


今日は陽光明明たる暖かな春の1日であった。気象報道によれば六月並みの気温とか。やがて梅雨を経て夏が来ることを予感させる一年で最も好きな季節だ。季節の移ろいのスピード感が色々なポジティブな変化を起こし幸運や幸福の訪れを予感させるはずの季節だ。


なのにどうしてこうも心が晴れないのだろう。

分厚く高い壁によって外界と隔絶された色彩のない領域にうずくまっている、そんな一日だった。