明日の君へ

別居生活の記録

孤独を愛する水無月

5月の段階で早まる予報だった梅雨入りは結局は例年より少し遅れてこの時期になった。車窓より望む重畳する山々に掛かる靄は新緑の生命力と相まり荘厳とすら云える光景を作り上げている。

水は命の源であり、赦しであり、そして祈りなのだと思わずにはいられない。

 

今月は月末の集計が少し楽しみだ。5月から仕事を増やした結果が今月の収支となって反映されるため収入は増えて、他方、一人暮らしセットアップの際の諸費用が今月で概ね償還されるため。今月の金銭出納こそがこの生活の本来の姿を反映しているはずだ。

 

仕事を増やした結果休日は2週に一回の日曜日のみとなってしまったが今のところは体調も崩さず生活を保てている。この2週に一度の日曜日はとても大切なものなので、誰にも邪魔されたくない。

 

実際のところ別居一人暮らしはかなり孤独だと思う。ただそれが不愉快な感じかというとそうでもなく、生活を全て自分でコントロールできる楽しさがある。家族と一緒に生活しているとどうしても家族の生活に引っ張られる部分が出てきてしまう。それは勿論この上なく幸せなことなのだと思うが、静謐な孤独の中自分の心と向き合うことの大切さもまた感じている。

 

 

 

♪ 「詩的で宗教的な調べ」より第3曲「孤独の中の神の祝福」F. Liszt